厚生労働省の雇用動向調査では、退職率が最も高い月は「1月~3月」と報告されています。
そして2番目に多いのが「4月~6月」。(雇用動向調査の結果)
年度末に退職者が増えるのは想像できますが、なぜ新年度に退職者が多いのでしょうか。
また、退職代行モームリの報告によれば、年間15934人の使用者に対して、4月~7月に退職代行サービスを使用した人は7964人で半数近くが上半期に退職代行を利用しています。

退職代行モームリ累計利用者15,934名分のデータ・利用された企業情報を公開
なぜ、新年度始まって早々に退職代行の利用者が増えるのでしょうか。
今回の記事ではその原因について解説しようと思います。
新年度に増加する退職代行サービスの利用状況

新年度早々はもともと嫌だった職場がさらにいやに感じたり、ストレスが増幅しやすかったりするため、退職代行を利用する人が増える傾向にあります。
下記で解説しています。
年末年始や大型連休明けの退職代行需要が増加する
年末年始や大型連休明けも退職代行サービスの需要が高まります。このタイミングでは、普段の仕事から離れることで、自分の将来や職場の現状について冷静に考えるのでしょう。
また、新入社員や異動者が環境に馴染めず、退職を決断するケースが多いからです。
特に新入社員は入社前の勤務形態イメージや職場環境イメージとのギャップで退職代行を使用する決断に至るのでしょう。
したがって、大型連休は「もうこのまま続けたくない」と思い切るきっかけになることが多いようです。
なぜ新年度早々に退職代行の利用者が増えるのか
なぜ新年度に退職者が増えてしまうのか、それについて考えてみましょう。
僕の職場での経験からすると「新年度もう一度職場に出てみて、大丈夫だったら仕事を継続しよう」と考えているからと考えます。
1年を締めくくって、一度リセットされ、新年度を迎えたらスッキリとした頭と心で仕事が出来るのではないかと考えるのでしょう。
また、休み明け
に退職代行の利用者が多くなる理由というのも明確です。退職代行を使用したという状態で休みに入りたくないからです。大型連休や連休中は職場との関係を断ち切り、過ごしたいですよね。
また、お休み中が退職代行を使用する決意を固める時間の役割を担っているのでしょう。
新年度に退職代行サービスを使うメリットとデメリット

新年度に退職代行を利用することのメリットとデメリット、それぞれありますので
確実に押さえておきましょう。
【メリット】新年度早々の心理的ストレスを回避できる
退職代行サービスを利用する最大のメリットは、心理的な負担を軽減できることです。
上司や同僚に直接退職を伝えるのは、多くの人にとって大きなストレスです。代行サービスを通じてこれを省略できるのは、特に対人ストレスが強い人にとってありがたいポイント。
また、手続きのスピーディさも利点です。
通常の退職手続きには数週間かかることがありますが、退職代行を使うと迅速に辞められるケースが多いです。急な転職や体調不良など、時間的余裕がない場合には特に有効です。
【デメリット】転職活動をしていないと1年間は無職かも
新年度早々に辞めた場合、転職活動をしていないと10月採用(下期採用)に向けて急ピッチで転職活動を進めなければいけません。
とはいえ、納得がいく勤務先に出会えるように中途半端な転職は避けたいところ。
退職後のこともイメージ出来ていたら良いですね。
【実は合理的】新年度早々に退職代行を使用する

実は退職代行を新年度に使用することはかなり合理的な選択とも言えます。
理由は下記です。
・失業保険を1年間はもらえる
・夏季のボーナスを受給できる権利がもらえる
・新年度なので企業の動きが見えやすい(転職活動を始めやすい)
・有給消化するとすぐにGWとなるため退職時期を遅らせることが出来る
上記のことを考えると、新年度に退職すると、新鮮な気持ちで、余裕を持って次の仕事について考える時間が貰えます。
その点、節目に退職代行を使用することは、辞めるあなたにとってはかなり合理的だと言えますよね。
退職代行を使われてメンバーが抜けた職場はかなり大変
しかし、新年度早々にメンバーが脱退するのですから、職場としてはかなりのストレスがかかります。
下記に退職代行を利用する際に、職場からの反感をできるだけ少なくする方法について解説した記事を貼っておきます。是非参考にしてください。

退職代行を使用して辞めるくらいなので、嫌な思いをしていたり、強いストレスを抱えていることと思いますが、職場のことも多少思いやれると良いと思います。
まとめ|退職代行を活用して新年度を前向きにスタートしよう
新年度は環境や仕事に変化が多く、退職を考える人にとって大きな節目となる時期です。そんな中、退職代行サービスは心理的負担を軽減し、スムーズに新たな一歩を踏み出す手助けとなります。
利用するメリットや注意点を理解し、信頼できるサービスを選ぶことで、退職に伴う不安を減らしながら次のキャリアに向けて準備を整えられます。
この記事で述べたことを参考にして、あなたの環境を冷静に分析されてみてください。
大型連休で家族と長い時間を過ごすと、仕事で謀殺されて時間が取れないことや普段家族と長い時間を取れていないことに不満を感じて、退職を決断しやすい心理になるのでしょうね。